紋章の歴史は12世紀頃に始まったと言われています。最初は戦場で騎士個人を識別する手段として、盾に描かれていた文様や図柄が紋章となり、時代とともに各地に広まり装飾的にデザインされ発展しました。それにつれ当初、騎士などの大貴族や王族の物だった紋章が、徐々に領主や上流階級全体で広まり、13世紀初頭には中小貴族の誰もが紋章を持つようになりました。こうして紋章は誕生してから早い段階で、国王や貴族から職人や農民にまで社会全体に広まり、個人や家系、団体などで現在まで使われてきました。
国王や領主が税金を取る為に無理やり紋章を持たせた歴史もあり、紋章は身分に関係なく誰でも自由に使うことが出来るものなのです。
時代や地域によって、いくつかの細かい規則はありますが、共通のルールは1つ。他人の紋章を奪わないこと。オリジナルの紋章を持つことが1番大事なルールです。




時代や地域によって構成も変わっていますが、当初シールドだけだった紋章に、階級や家系など情報量を多くした結果デザインが複雑になっていったと思われます。通常、シールド → スクロール → クレスト → ヘルム → サポーターの順に装飾的になっていきます。




紋章の図案がどのように決められてきたのか調べていくと、名前や地名に由来する語呂合わせで決められている事が多いことに気づきます。
西洋ではこの「語呂合わせ」のことを Canting arms ( カンティングアームズ) と言い、紋章出現当初から王族や貴族の間で好んで使われ、紋章全体の20~25%がこの手法を用いて作られています。
分かり易いところでは、オックスフォード市の「雄牛」や、シェイクスピアの「鋭い槍」(シェイプスピア)などが有名です。他にも、ルコック家の「ニワトリ」や、リール市のリーの発音から「ユリ」が用いられた紋章です。




当アトリエでも、伝統的なカンティングアームズによってお客様のお名前や職業などの情報により紋章のモチーフをデザインしています。
ギャラリーページよりご覧ください。

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